モーレツ社員

2018/01/02

モーレツ社員といえば、働き蜂のようにがむしゃらに働く

日本人の勤勉性と過労死ということばがあまり他国で聞かれないように

自分の限界を超えた労働を強いられている現状を

半ば皮肉ったようなことばだが、ブラック企業で

酷い目に遭わされた筆者はこのモーレツ社員ということばを聞くと

苦々しい日々を思い出して不快な気持ちになってしまう。

筆者の場合は心よりも身体を壊す結果となったが、

永年の懸案だった臨床心理士に相当する資格の

国家資格化でモーレツに働いた結果うつ病をはじめとする

精神疾患に罹患してしまったり、その一歩手間まで行っている

患者が1人でも救われればと思う。

だが、このモーレツ社員ということばはここまで書いたブラック企業や

臨床心理士ということばができるはるか前から我が国に

存在したのも事実である。

筆者が思うに、ブラック企業は勤勉で外国人に比べて

上司の命令を断るのが苦手な日本人の国民性に

つけ込む形で増殖してしまったのだと思う。

筆者が籍を置いていたのは全国的には無名の会社だが、

時折テレビ報道などで一度は耳にしたことのある有名企業が

ブラック企業として紹介されるとあの会社が、、、と

驚いてしまう。

さて、政府が前述のような心理職の国家資格化や働き方改革に

乗り出したのは評価すべきだが、官民問わず非正規雇用や派遣社員が

増加していると数字だけ見て危惧するのはいささか疑問である。

確かに正規雇用にありつけずやむなく不安定な仕事についている

労働者が多いのは事実であるが、業種によっては派遣の形態を

取らざるを得ないところもあるし、育児や介護、あるいは

自身の病気療養や勉学のためにあえて派遣や非正規雇用で

働いている人も少なからずいるのだから。

筆者も以前派遣社員を紹介するサイトで見た、「さあ、

働き方を選ぼう」という謳い文句が妙に印象に残っているし、

不安定な派遣や非正規の労働者を減らして正規労働者を増やし、

税金や社会保険料をきちんと納めて貰おうという政府の建前は

理解できるものの、働き方改革というなら、ブラック企業や

うつ病の対策ももちろん大事だけれど、働き方を選べる

余地も残して欲しいと思う。

最後にモーレツ社員といえば、ここまで書いたような日本人の

働き蜂のような働きぶりを半ば皮肉ったような

植木等のスーダラ節が有名であるが、働き方を選べないまま

不自由な体になってしまった筆者は、このスーダラ節と

一つの働き方や固定観念に固執しなくていいとする

前述の派遣サイトの文言が同じことを言っているように

思えるのだ。